勲章の起源

中世ヨーロッパでは、キリスト教徒が聖地エルサレムを回教徒の手から奪回するために、前後7回にわたり(1096年~1270年)、十字軍を組織して大遠征を行いました。 一時は、聖地を占領してキリスト教徒の王国をたてましたが、キリスト教徒は騎士会(Chevalerie)という結社を結成して回教徒の襲撃を防衛し、あるいは聖地を訪れる多数の参拝者を保護しました。 この結社員は特殊な黒衣を着用し、白布の十字架の証をつけていましたが、世人はこれを最も栄誉あるものとして尊敬していました。 後にこの標章が国家に功労のある者を表彰するために用いられるようになったわけですが、これが世界における勲章の起源であるといわれています。

勲章・褒章制度、または栄典制度そのものについてご不明な点も多々あるかと思われます。勲章・褒章制度の歴史、栄典制度の沿革については、本カタログをご参照ください。