春秋叙勲

春秋叙勲とは

生存者に対する叙勲は戦後一時停止されていましたが、昭和38年7月12日の閣議決定により再開され、翌39年4月29日の天皇誕生日に、その第一回が行われました。以来、4月29日に「春の叙勲」、11月3日に「秋の叙勲」が行われております。

春秋叙勲は、国家又は公共に対し功労のある方を広く対象とするものであり、各界各層から候補者が選考されます。また、軍人、官吏を中心とした戦前の定例叙勲(一定年数がくれば自動的に進叙するもの)と異なり、年齢の基準を原則として70歳以上としています。

これは、候補者の功労がほぼ固まると思われる時期が70歳頃であり、一生に一度叙勲することを原則とする考え方によるものです。最近では、危険な職域や人目につきにくい分野などで永年業務に従事し、功労があった方については、年齢の基準が緩和されています。

春秋叙勲の最大のイベントとして、皇居に参内して天皇陛下に拝謁する機会があります。

危険業務従事者叙勲

社会情勢、経済情勢の著しい変化に伴い、伝統ある栄典制度にも大きな改革が加えられました。 平成14年8月7日の「栄典制度の改革」に関する閣議決定に基づき、春秋叙勲とは別に、平成15年秋を第1回目とする「危険業務従事者叙勲」が開始されました。

原則として55歳以上の警察官、自衛官、消防官、海上保安官、国家の安全と国民の生命、財産を守る著しく危険性の高い業務に精励された方、春と秋毎回約3,600名の方に授与されます。 この数字だけを見るとかなり数が多いように思われますが、毎年55歳以上で危険業務に従事をされていた方々の総数からしますと、勲章を受章することは、かなり狭き門をくぐることになりますので、受章者の慶びも大きいと言えるのではないでしょうか。

危険業務従事者叙勲も春秋叙勲同様、皇居御参内があります。

勲章の種類

菊花章・桐花章

旭日大綬章・瑞宝大綬章を授与されるべき功労より優れた功労のある方に授与されます。

大勲位菊花章頸飾(だいくんいきっかしょうけいしょく)
大勲位菊花大綬章(だいくんいきっかだいじゅしょう)
桐花大綬章(とうかだいじゅしょう)

旭日章

国家又は公共に対し功労のある方、功績の内容に着目し、顕著な功績を挙げた方に授与されます。

旭日大綬章(きょくじつだいじゅしょう)
旭日重光章(きょくじつじゅうこうしょう)
旭日中綬章(きょくじつちゅうじゅしょう)
旭日小綬章(きょくじつしょうじゅしょう)
旭日双光章(きょくじつそうこうしょう)
旭日単光章(きょくじつたんこうしょう)

瑞宝章

国家又は公共に対し功労のある方公務等に長年にわたり従事し、功績を挙げた方に授与されます。

瑞宝大綬章(ずいほうだいじゅしょう)
瑞宝重光章(ずいほうじゅうこうしょう)
瑞宝中綬章(ずいほうちゅうじゅしょう)
瑞宝小綬章(ずいほうしょうじゅしょう)
瑞宝双光章(ずいほうそうこうしょう)
瑞宝単光章(ずいほうたんこうしょう)